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【図解】控除とは? 〇〇に対して100%防御する魔法

Witch

こんにちは、物心両面で豊かになるピンフです。

税金を知ろうとすると、出てくる言葉、「控除(こうじょ)」があります。

控除とは何でしょうか?

それは課税という攻撃から、100%防御する魔法です。

ピンフ
ピンフ

とても有能な魔法です

この記事では、「控除」のイメージを知ることで、この魔法を扱いたくなるはずです。

所得控除の種類

控除には、所得控除と税額控除がありますが、ここでは所得控除について述べます。

まず、所得控除には以下の種類があります。多いので今の時点では、「いろいろあるんだな」という程度でスルーしましょう。

  • 雑損控除
  • 医療費控除
  • 社会保険料控除
  • 小規模企業共済等掛金控除
  • 生命保険料控除
  • 地震保険料控除
  • 寄附金控除
  • 障害者控除
  • 寡婦控除
  • ひとり親控除
  • 勤労学生控除
  • 配偶者控除
  • 配偶者特別控除
  • 扶養控除
  • 基礎控除

「控除」のイメージをするために、まずは、控除がない場合をみてみましょう。

控除がない場合

No guard from taxation

控除がないと、収入の全額に対して課税されます。収入のすべての範囲を攻撃されるので、攻撃され放題であり、税金を取られ放題な状況です。

なお、税金は攻撃された範囲に対して計算されます。

Tax in case of no guard from taxation

税金は課税される範囲に対して税率をかけたものになります。攻撃された範囲の〇%を奪われるイメージです。

税率は5~45%であり、課税される範囲で変わります。日本では攻撃される範囲が広ければ広いほど税率は高くなります。(累進課税なので、稼ぐ人ほど税金は高くなります)

具体的に、収入500万円の場合をみてみましょう。

example tax in case of no guard from taxation

税金は以下の式で求めることができます。

(税金)=(課税される範囲)×(税率)
    = 500万円 × 20%
    = 100万円

控除がないと、ノーガード状態であり、ごっそり100万円を税金として納めることになります。

では、控除がある場合をみてみましょう。

控除がある場合

interpretation of deduction

控除があると、課税される範囲が小さくなります。所得の一部の前にバリアやシールドで守られているようなイメージです。課税という攻撃を100%防御する強力な魔法です。

tax after deduction

課税される範囲が小さくなると、税金も少なくなります。

具体的に、収入500万円で控除200万円の場合をみてみましょう。

example 1 tax after deduction

税金は以下の式で求めることができます。

(税金)=(課税される範囲)×(税率)
    =(収入 - 控除)×(税率)
    =(500万円-200万円)× 20%
    = 300万円 × 20%
    = 60万円

控除で課税される範囲を小さくしたので、税金は60万円となりました。これは、控除がない場合の時(税金100万円)と比べて少なくなりました。

では、さらに控除の魔法を使った場合をみてみましょう。

iDeCo(イデコ)の掛金は控除になります。

example 2 tax after deduction with iDeCo

税金は以下の式で求めることができます。

(税金)=(課税される範囲)×(税率)
    =(収入-控除-控除[iDeCo])×(税率)
    =(500万円-300万円-20万円)× 20%
    = 280万円 × 20%
    = 56万円

控除で課税される範囲をさらに小さくしたので、税金は56万円となり、より少なくなりました。

これまでの、控除なしと控除ありのパターンを比較してみましょう。

「控除あり」と「控除なし」の比較(税率20%固定)

Comparison in each deduction 2

各場合の税金は以下の表にまとめられます。控除の金額が大きいほど、税金は少なくなっています。

控除税金
なし100万円
あり(控除200万円) 60万円
あり(控除220万円) 56万円

日本では累進課税となっていますので、その場合の税金をみてみましょう。

 

「控除あり」と「控除なし」の比較(累進課税)

Comparison in each deduction (graduated taxation)

課税される範囲の所得を課税所得といいます。課税所得と税率の関係は以下の表に示されます。

課税所得(x)税率
       x < 195万円5%
195万円 ≦ x < 330万円 10%
330万円 ≦ x < 695万円 20%

xや不等号について、以下の記事で補足しています。

mathematics and girl補足 「x」や不等号の見方

 

課税所得の金額が減ることで、税率も小さくなります。控除によって、課税所得と税率を小さくすることができ、税金は少なくなります。

控除税率税金
なし20%100万円
あり(控除200万円) 10%30万円
あり(控除220万円) 10%28万円

次に、よりリアルな控除と税金についてみてみましょう。

よりリアルな控除の流れ 既婚者の場合

example 1 tax of employee

収入500万円の既婚者の場合をみてみましょう。

所得税額は以下の式で求められます。

(所得税額)=(課税所得)×(税率)-(控除額)

まずは、所得控除を合算します。

(所得控除)
 =(社会保険料控除)+(生命保険料控除)+(配偶者控除)+(扶養控除)+(基礎控除)
 = 60万円+10万円+38万円+76万円+48万円
 = 232万円

課税所得を求めます。

(課税所得)=(収入-給与所得控除-所得控除)
    =(500万円-144万円-232万円)
    = 124万円

課税所得が124万円のため、以下の表から税率は5%、控除額は0円です。(ここでの控除は一度奪われたものを奪い返す魔法のようなイメージです)

課税所得(x) 税率控除額
    x<195万円5%0円
195万円≦x<330万円 10%9.75万円
330万円≦x<695万円 20%42.75万円

よって、所得税額は

(所得税額)=(課税所得)×(税率)-(控除額)
    = 124万円 × 5% - 0円
    = 6.2万円

6.2万円になりました。

控除の魔法パワーで課税所得を減らすわ、課税所得にかかる税率を下げるわで、税金を小さくすることができています。

では、独身者の場合はどうなるでしょうか。

よりリアルな控除の流れ 独身者の場合

example 2 tax of employee 2

収入500万円の独身者の場合、まずは、所得控除を合算します。

(所得控除)
 =(社会保険料控除)+(基礎控除)
 = 60万円+48万円
 = 108万円

課税所得を求めます。

(課税所得)=(収入-給与所得控除-所得控除)
    =(500万円-144万円-108万円)
    = 248万円

課税所得が248万円のため、以下の表から税率は10%、控除額は9.75円です。

課税所得(x) 税率控除額
    x<195万円5%0円
195万円≦x<330万円 10%9.75万円
330万円≦x<695万円 20%42.75万円

よって、所得税額は

(所得税額)=(課税所得)×(税率)-(控除額)
    = 248万円 × 10% - 9.75万円
    = 15.05万円

15.05万円になりました。

まとめ

控除は課税という攻撃から、100%防御する魔法です。

控除は大きければ大きいほど、課税所得は小さくなり、税金は少なくなります。

(税率も下がることもあり、より税金が少なくなることもあります)

2 COMMENTS

ゴリ

勉強になりました。
でもこのような控除という仕組みがあれは誰もか控除を受けると思うのですが、控除を受けている人、受けてない人に違いあるのですか?
例えば控除を受ける為の条件的な。

それとも手続きをすれば誰でも控除を受けられるのでしょうか?

返信する
ピンフ

ゴリさん
はい、各控除の条件を満たしていれば、誰でも控除を受けることができます。
多くの場合、そもそも控除を知らなかったり、控除を知っていても手続きをしなかったりして、控除を受けていないことがあります。
この記事で控除について興味を持ち、控除を味方につけて、豊かに一歩近づいていただけたらと思います。

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