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【図解】アブソリュート・コンクリート・オレオレジン・レジノイドの違い

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こんにちは、香料業界で10年以上働いているフィグです。

アブソリュート・コンクリート・オレオレジン・レジノイドの違いは何でしょうか?

どれも有機溶剤で抽出(ちゅうしゅつ)して得られるものですが、何(花、果実、樹脂等)を抽出するかで、呼び方が変わります。

フィグ
フィグ

ローズアブソリュートやジンジャーオレオレジン等、最初は何が違うのかさっぱり分からなかったです。

それぞれの違いを以下の表にまとめました。

抽出物抽出対象物
アブソリュート花(コンクリート)
コンクリート
オレオレジン果実、葉、木皮、根、茎
レジノイドバルサム、樹脂、ゴム樹脂

どれも有機溶剤(ヘキサン、アセトンなど)を用いて抽出したものです。

  • コンクリート :を有機溶剤で抽出したもの
  • アブソリュートコンクリートをさらに有機溶剤で抽出したもの
  • オレオレジン :果実、葉、木皮、根、茎を有機溶剤で抽出したもの
  • レジノイド  :バルサム、樹脂、ゴム樹脂を有機溶剤で抽出したもの
フィグ
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ヘキサンは接着剤溶剤や塗料、アセトンはマニュキュアの除光液に含まれてますね。

まずは、抽出について、紅茶を例に見てみましょう。

抽出の例 紅茶

紅茶の場合、抽出したいものが茶葉です。

茶葉に、お湯を加えて混ぜると、カテキンや香り成分がお湯に移ります。茶葉を取り除くと、紅茶が得られ、優雅なティータイムの始まりです。

学問的な用語で見てみましょう。

紅茶の場合、学問的な用語で表現すると以下のようになります。

  • 溶剤       :お湯
  • 抽出したいもの  :茶葉
  • 抽出       :混ぜる+時間
  • 溶剤に溶けないもの:茶葉
  • 抽出されたもの  :紅茶

お湯の温度や茶葉を取り除くまでの時間(抽出時間)によって、抽出されるカテキンなどの量が変わります。抽出は、溶剤の種類、温度、抽出時間によって、抽出されるものは変わってきます

フィグ
フィグ

溶剤の種類、温度、抽出時間等がノウハウになります。

コンクリート・オレオレジン・レジノイド

抽出したいものは花、果実、葉、木皮、樹脂であり、抽出したいものによって抽出物の呼び方が変わります。

抽出したいもの抽出物の名称
コンクリート
果実、葉、木皮、根、茎オレオレジン
バルサム、樹脂、ゴム樹脂レジノイド

溶剤にはヘキサンアセトンなどの有機溶剤が使われます。紅茶の場合は茶葉を取り除いたところで終わりましたが、抽出物を得るために、溶剤を取り除きます。

抽出したいもの(抽出対象物)と得られた名称の関係を具体的に見てみましょう。

抽出物抽出対象物の例
コンクリートバラ、ジャスミン
オレオレジンコショウ、ショウガ、セロリ
レジノイド樹脂

オレオレジン、レジノイドは抽出方法は同じですが、用途で以下のように区分けされます。

  • フレーバー用途 :オレオレジン
  • フレグランス用途:レジノイド

アブソリュート

アブソリュートを得るために、まずは、コンクリートを溶剤(エタノール)で抽出し、-20℃程度に冷却します。冷却するとワックスなどの溶けないものが出てきますので、取り除きます。

フィグ
フィグ

ワックスはロウのようなイメージです。

さらに溶剤を取り除くと、アブソリュートが得られます。コンクリートはワックス分が多く含まれており、アブソリュートはワックス分が少ないです。

 

まとめ

  • アブソリュート・コンクリート・オレオレジン・レジノイドは何を抽出するかで呼び方が変わる
  • 有機溶剤はヘキサン、アセトンなど
  • アブソリュートはコンクリートと比べてワックス分が少ない
  • 用途で以下のように区分けされる
     フレーバー用途 :オレオレジン
     フレグランス用途:レジノイド
抽出物抽出対象物
アブソリュート花(コンクリート)
コンクリート
オレオレジン果実、葉、木皮、根、茎
レジノイドバルサム、樹脂、ゴム樹脂

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