【図解】オレンジ 生産量・生産地 オレンジオイルはどこから? | 図解ブースター

【図解】オレンジ 生産量・生産地 オレンジオイルはどこから?

オレンジ 生産量・生産地 オレンジオイルはどこから?

こんにちは、ピンフです。

香料業界で約10年ほど続けています。

 

オレンジの精油(オレンジオイル)は

天然品のため、限りがあります。

オレンジオイルは

世界のどこから手に入るのでしょうか?

 

それは主にブラジルとアメリカです。

特にブラジルは世界の半分以上を占め、

圧倒的な数量です。

 

オレンジ自体の生産量を知ることから始め、

オレンジの用途や地域のよる違いを

知っていきましょう。

 

収穫時期 クロップカレンダー

1年の中で、

いつが収穫時期かを示したものを

クロップカレンダーといいます。

緑色で色付けしたところが収穫時期を表します。

  • アメリカ:10月~5月
  • ブラジル:5月~12月

アメリカは北半球にあり、

ブラジルは南半球にありますので、

収穫する時期がズレています。

(北半球と南半球では季節が逆になります)

 

ここでのオレンジは

日本のみかん(温州ミカン)とは違います。

温州ミカンはマンダリンオレンジであり、

タンジェリンの部類です。

 

まずは、世界のオレンジの生産量を

みてみましょう。

 

世界の生産量

長期推移(10年以上)

アメリカ合衆国農務省(USDA)のデータより

世界の生産量:約5,000万トン

世界の生産量はやや減少傾向です。

主要な生産地

  1. ブラジル 年によって増減
  2. 中国   生産量は一定
  3. EU    生産量は一定
  4. アメリカ 生産量は減少
  5. メキシコ 生産量は一定

ブラジルの生産量は世界の生産量に

大きく影響するので重要な生産地です。

 

次に各地域における生産量の割合を

みてみましょう。

 

地域別割合

(2019/20の予想数値)USDA 2020年1月のデータより

  1. ブラジル 31.8%
  2. 中国   15.4%
  3. EU      12.3%
  4. アメリカ 10.3%
  5. メキシコ  9.3%

ブラジルが世界の30%を占め,

5つの地域で80%を占めています。

 

地図とともに生産量をみてみましょう。

 

世界地図付き

(2019/20の予想数値)USDA 2020年1月のデータより

北アメリカ(アメリカとメキシコ)と

南アメリカ(ブラジル)で

世界の生産量の約半分を占めます。

 

世界地図から、

生産地の場所をイメージできると

役に立つことがあります。

 

オレンジ(シトラス系)の用途 青果用と加工用

オレンジの用途は大きく2つに分かれます。

  • 青果用(市場でまるごと売る用です)
  • 加工用(ジュースやオイル用です)

青果用の果実は加工用には使えないことが

ポイントです。

よって、

オレンジオイルの生産量を知りたいときは、

加工用にどれだけ消費されたかを

知る必要があります。

 

加工用の中でも、主にジュースが得られ、

ついでに、皮からオイル

(精油、エッセンシャルオイル)が得られます。

ジュースの一部からエッセンスオイルというものが得られますがごくごく一部です。

  • 主産物:ジュース
  • 副産物:オイル

オイルは所詮、副産物なのです。

これは、

ジュースを飲みたい人(需要)が減ると、

ジュースの生産量が減り、

オイルの生産量も減ることにつながります。

 

まずは、青果用の消費量をみてみましょう。

 

世界の消費量(青果用)

長期推移(10年以上)

アメリカ合衆国農務省(USDA)のデータより

青果用のオレンジ

世界の消費量:約3,000万トン

消費量は横ばい傾向です。

主な消費地

  1. 中国    やや増加
  2. EU     やや減少
  3. ブラジル  2011/12に増加。現在はやや減少
  4. メキシコ  やや減少
  5. アメリカ  ほぼ一定

 

地図とともに青果用の消費量をみてみましょう。

 

世界地図付き

(2019/20の予想数値)USDA 2020年1月のデータより

青果用の消費量は

中国とEUにて約半分弱を占めます。

  1. 中国   24.7%
  2. EU    19.3%
  3. ブラジル 16.5%
  4. メキシコ  8.5%
  5. アメリカ  4.4%

生産量ではブラジルが大きかったですが、

青果用の消費量においては

中国やEUが大きいです。

このことから

地域によって、青果用と加工用の割合に

差があることが分かります。

 

それでは、

地域ごとの青果用と加工用の割合を

みてみましょう。

 

各地域における青果用と加工用の割合

(2019/20の予想数値)USDA 2020年1月のデータより

円グラフは色で用途の割合を示し、

円の大きさで量を表しています。

  • オレンジ  :青果用
  • ブルー   :加工用
  • 円の大きさ :生産量の大きさ

中国とEUの主な用途は青果用ですが、

アメリカとブラジルは

加工用(ジュース、オイル)です。

地域によって、

用途の差があることがわかります。

 

次は加工用の消費量について

みてみましょう。

 

世界の消費量(加工用)

長期推移(10年以上)

アメリカ合衆国農務省(USDA)のデータより

加工用のオレンジ

世界の消費量:約2,000万トン

アメリカの影響で、減少傾向です。

主な消費地

  1. ブラジル 年によって増減が激しい
  2. アメリカ 減少
  3. メキシコ やや増加

加工用の消費量が

ジュースやオイルの生産量につながります。

 

地図とともに消費量をみてみましょう。

 

世界地図付き

(2019/20の予想数値)USDA 2020年1月のデータより

オレンジの加工用の消費量は

ブラジルだけで世界の半分以上を占めます。

圧倒的な数値であり、影響力が大きいです。

  1. ブラジル 55%
  2. アメリカ 18%
  3. メキシコ 10%

ジュースやオイルの生産量については、

ブラジルはとても重要です。

 

さらに、

ジュースの生産量もみてみましょう。

 

オレンジジュース 世界の生産量 長期推移(10年以上)

アメリカ合衆国農務省(USDA)のデータより

オレンジジュース

世界の生産量:150~200万トン

減少傾向です。

主な生産地

  1. ブラジル 年によって増減が激しい
  2. アメリカ 減少
  3. メキシコ やや増加

加工用はほとんどがジュース用ですので、

推移の傾向は加工用の消費量とほぼ同じです。

ジュースの生産量が減ると、

オイルの生産量も減ります。

 

まとめ

オレンジの生産量

世界の生産量:約5,000万トン

ー 青果用:約3,000万トン

ー 加工用:約2,000万トン

青果用の果実は加工用には使えないです。

加工用からジュースやオイルが得られ、

アメリカとブラジルが主な生産地です。

特にブラジルはとても重要です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA