【図解】香料を使う理由2 補填 (初心者向け) | 図解ブースター

【図解】香料を使う理由2 補填 (初心者向け)

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こんにちは、香料業界で10年以上働いているピンフです。

香料を使う理由は何でしょうか?

基本的な理由は以下4つがあります。

  • 強化   :より香りを強くします
  • 補填   :失われた香りを補います
  • 追加・付加:新たに香りを加えます
  • マスキング:好ましくない臭いを隠します

2つ目の理由、補填について見てみましょう。

補填 ~失われた香りを補う~

商品を作る流れの中で、香りが失われたり、弱まったりすることがあります。

そこで、香料を追加することで、元の香りの状態に戻したり、元の状態以上に香りを豊かにさせたりすることができます。

1つ目の理由の「強化」と似ていますが、失われた香りを戻すという意味で、「補填」としました。

濃縮還元ジュースの例を見てみましょう。

濃縮還元ジュース

濃縮還元ジュースにフレーバーが使われます。

オレンジジュースにオレンジフレーバーを加えることで、よりオレンジの香りがするオレンジジュースになります。

オレンジジュース + オレンジフレーバー

→オレンジ感アップ

この説明だけですと、「強化」と同じように見えるかもしれません。

ここで、濃縮還元ジュースが作られるまでの流れ知ることによって、「補填」の意味を知ることができます。

濃縮還元ジュースができるまで

ジュースができるまでの簡単な流れを以下に示します。

concentration reduction flow
  1. 搾汁:ブラジルでオレンジを絞ります → ジュース
  2. 濃縮:ジュースの水分を飛ばします → 濃縮ジュース
  3. 輸送:船や飛行機で日本に運びます
  4. 還元:日本で濃縮ジュースに水を加えます → ジュース

この4番目の濃縮ジュースに水を加えるときに、フレーバーも加えます。

なぜかと言いますと、2番目の濃縮ジュースを作る時に、水分を飛ばして濃縮するのですが、水分と共に香りも飛んでしまうためです。

そこで、飛んでしまった香りを輸送後にフレーバーを加えることによって、香りを補っています。

なぜ水分を飛ばして濃縮ジュースにするのでしょうか?

本来の香りが失われたり、弱まったりした時に、香料を加え、香りを補うことで、商品の価値を高めます。

まとめ

香料を使う理由は4つあります。

  • 強化   :より香りを強く
  • 補填   :失われた香りを補う
  • 追加・付加:新たに香りを加える
  • マスキング:好ましくないにおいを隠す

そのうちの「補填」は、本来の香りが失われたり、弱まったりした時に、香料を加えることで、元の香りに戻ります。

 

次は、「追加・付加」について解説します。

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